表題の件をgoogle翻訳先生を駆使して調べたところ、概ね以下の内容なのだと理解した。
1.RedhatがRHELのソースコードを契約している企業限定に公開すると発表。
2.Redhat側はGPL的にはライセンス違反ではない、これは正しい対応だと公表。
3.しかしながら、RHELのクローンOSを開発しているコミュニティなどから自由ソフトウェアの理念に反する行為だと非難、反論する意見が出た。
以下自分メモ。間違いはご容赦。
RedhatがRHELのソースコードを契約している企業限定に公開すると発表
Redhatの公式ブログ(マイク・マクグラス氏)によるとどうもCentOS StreamをパブリックなRHEL唯一のリポジトリとし、RHELのコードはカスタマーには公開するらしい。
CentOS Streamってまだ残っていたんや。勝手に無くなったと思っていた。
CentOS Stream will now be the sole repository for public RHEL-related source code releases.
For Red Hat customers and partners, source code will remain available via the Red Hat Customer Portal.
別日のブログでソースコードを再利用する業者を非難
マクグラス氏は以下のブログで業界の反応について考えたとのこと。
https://www.redhat.com/en/blog/red-hats-commitment-open-source-response-gitcentosorg-changes
我が会社はGPLを含むOSSのライセンスを遵守すると明言。
We will always send our code upstream and abide by the open source licenses our products use, which includes the GPL.
返す刀で、ダウンストリームでソースコードを再利用する(要はクローンOSを開発する、それをタダで利用する)人たちが怒っていることに対して「不誠実」と非難。
I feel that much of the anger from our recent decision around the downstream sources comes from either those who do not want to pay for the time, effort and resources going into RHEL or those who want to repackage it for their own profit.
更には「価値を追加したり、何らかの変更を加えたりすることなく、単にコードを再構築することは、どこのオープンソース企業にとっても真の脅威となります。これはオープンソースにとって本当の脅威であり、オープンソースを愛好家やハッカーだけの活動に逆戻りさせる可能性を秘めています」と断言。
Simply rebuilding code, without adding value or changing it in any way, represents a real threat to open source companies everywhere.
This is a real threat to open source, and one that has the potential to revert open source back into a hobbyist- and hackers-only activity.
ここまで言われるとぐうの音も出ませんな。
RockyLinuxのコミュニティからは自信満々で反論
これに対してRockyLinuxはコミュニティブログで以下の意思表示。
「なんだよー、ケツの穴の小さいヤツだな、減るもんじゃないしケチケチすんなよー。GPLの精神に違反すんじゃねえよ(超意訳)」と反論。
However, Red Hat has recently expressed their perspective that they ” do not find value in a RHEL rebuild .”
While we believe this view is narrow-minded, Red Hat has taken a strong stance and limited access to the sources for RHEL to only their paying customers.
~
While the community debates whether this violates the GPL, we firmly believe that such agreements violate the spirit and purpose of open source.
更には「まあいいや、今までは推奨通りにGitのリポジトリからコード取得していたけど、これからはパブリッククラウドのインスタンスとか、コンテナイメージから適当にコード取得するし、お前らが仕組みを改悪してもGPLの力を行使してコード取得し続けるからよろしくー。(超意訳)」と発言するなど悪びれる様子なし。
To reiterate, both of these methods enable us to legitimately obtain RHEL binaries and SRPMs without compromising our commitment to open source software or agreeing to TOS or EULA limitations that impede our rights.
However, our unwavering dedication and commitment to open source and the Enterprise Linux community remain steadfast.
まとめ
難儀な話ですなー。
今のところRHEL側が対応を変更してもクローンOS開発側コミュニティは大きな影響はなく、淡々とクローンOSをリリースしそうな感じですが、2023年7月の時点でRedhatは個人のユーザー向けに無償で16台を利用できるプログラムを用意しているはずなのでの出方によっては何とも言えませんな。
https://www.redhat.com/en/blog/new-year-new-red-hat-enterprise-linux-programs-easier-ways-access-rhel
このまま法廷闘争になるのかしら。
気になるのは、こことかこことかこことかこことか国内のレンサバ事業者はほとんどRHELのクローンOSを使っているけれど今後も使い続けて大丈夫なのでしょうかね。
今後はRHELクローン系以外のディストリやUnix(Ubuntu、Debian、SUSE、FreeBSDなど)を基盤として運用してゆくしかないのかな(といいつつ、遅々としてプロジェクトが進行しないのかな)とか他人事のように思いました。(他人事やけど。)
その他気になること
7月5日追記:
あとはAmazonlinuxやOracleLinuxはRHELクローンには該当しないのかな。
今回のRedhatの非難の対象にはならないのかな。
あのあたりはまんまパクっている訳ではないからギリギリセーフなのかな。
コメント